【住吉（スミヨシ）】

住吉（スミヨシ）という地名の由来は、大阪市の南西部、現在の住吉区および住之江区にわたる地域に位置し、古くは「すみのえ」と呼ばれたが、平安時代初期からは「すみよし」とも読まれるようになり、その地名は大阪湾の入り江から始まり、墨江（すみのえ）とも書かれた水の豊かな港町として発展し、古代には朝鮮半島など外国との交通の要所となっていたことが見受けられ、歴史的には住吉大社という国家鎮護・航海守護の神を祀る名高い神社が鎮座していることが地名の由来に大きく影響し、住吉大社はその影響力から「住吉詣で」で栄え、和歌の神としても文学作品に多く詠まれ、さらに後村上天皇行在所が置かれるなど、南北朝時代の政治的な舞台にもなり、その後も地名と神社の関係は続き、住吉大社が海上交通と和歌の守護神として大いに崇拝され続けたことから、「住吉」という名称が使われ、また沖縄県や山梨県など他地域でも同名が見られるのは、住吉大明神を祀った信仰と地名が広がったためと考えられ、その背景には特に平安時代以降の信仰の厚さと古くからの地勢の重要性、さらには日本全国の住吉神社に影響を与えるほどの信仰の深さがあったことが注目されます。