【出雲(イズモ)】

意味

出雲国風土紀には、郡名・郷明としてもみられる。湧き出る雲に語源を求める説と藻に由来を求める説がある。

出雲

歴史地名アイコン 歴史地名
現代地名アイコン 現代地名
詳細説明

「出雲」という地名の由来についてはその地名の響きや歴史的背景から多様な説が議論されており、一般的に知られているのは、『古事記』に見られる素盞鳴尊の歌に関連して「八雲立つ出雲八重垣つまごみに八重垣つくるその八重垣を」と詠われたように、美しく雲がわき出る様子から「出雲」の名が付けられたという解釈ですが、他にも夕方にしずまる意味の「夕つ方」が「イヅモ」となったという説や、国引き神話に基づき国土の五つの地域面を意味する「五面(イツモ)」から来たとする説、アイヌ語の「etu(岬)」と「moi(湾)」が合わさったものという説、朝鮮半島からの渡来人がもたらした地名であるとする説、信仰上の理由で厳かな藻が繁茂する土地を意味する「厳藻(いつも)」から来たという説などがありますが、これらは未だ定説を得るには至らず、また語源研究においても多様な観点から議論が続いているため、結論としては多くの可能性と歴史的背景が想像される、非常に奥深い地名の由来話となっています。