【卵塔(ラントウ)】
意味
小字(三昧谷・蘭塔など)や通称として、近年各地で顕著に見られる墓地の移転後も小地名として残っている。
例
卵塔、乱塔、蘭塔
他
歴史地名
現代地名
詳細説明
卵塔(らんとう)とは、卵の形をした墓として知られるもので、その由来は古代中国にあり、鎌倉時代に日本に伝わり特に禅宗の僧侶の墓として用いられていましたが、時代が進むにつれてその用途は広がり、室町時代以降には宗派を問わず用いられ戦国武将にも好まれた形式となりました。この卵塔の名を冠した地名としての「卵塔坂(らんとうざか)」も存在しており、この坂の沿道にかつて卵形のお墓が存在したことに由来しているとされています。坂の名称は漢字で「卵塔」と書く場合もあれば、「蘭塔」と表記されることもあり、これは漢字表記に諸説があることを示しています。したがって、卵塔坂という地名はその過去の歴史的背景や文化的なつながりを垣間見ることができ、当地に何らかの形で卵塔あるいはそれに類する墓が存在したことを物語るものであり、現代でも地域の名称として親しまれています。