【鬼(オニ)】

意味

アイヌ語を起源にもつもの、鬼にまつわる伝説があるもの、岩や洞窟など奇観を呈するところなどがある。

鬼押出、鬼無里

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詳細説明

日本において「鬼」のつく地名が多い背景には、古代からの歴史的、地理的、民族的な要因が複雑に絡み合っており、例えば「鬼怒川」はその激しい氾濫が人々から「鬼の怒り」と見なされ、また「鬼ノ城」は大和朝廷が外敵の侵入を防ぐために築いた山城が「鬼の城」と呼ばれたとされており、さらに「鬼首」の地名は火山の地形や硫黄の臭いが鬼伝説と絡み合い、「鬼の首を取った場所」との伝説が残っている他、「蝦夷」や渡来人、さらには反乱軍や追放者など、地方政権に従わなかった集団が「鬼」と呼ばれた可能性もあり、険しい地形や火山活動といった自然の厳しさが鬼伝説を生む要因にもなっていることが考えられ、また愛媛県鬼北町では鬼と敬われた自然信仰が深く根付いており、古代から続く山岳信仰や鬼王段三郎にまつわる伝承が地名に反映されるなど、各地の地名はそれぞれの地域の歴史と結びついた多様な起源を持っている。