【祖谷(イヤ)】

意味

祖谷をはじめ、各地に関連地名がある。谷奥の山地でふだん人が近づかず畏怖感を与えるようなところをいう。

祖谷、居屋森、伊屋橋、伊屋ヶ谷、伊夜山、射矢谷、居屋ノ谷、伊弥谷、イヤン谷、イヤノ谷、イイヤ谷

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詳細説明

徳島県三好市に位置する祖谷(いや)地方の地名の由来については、確定的なものはなく多くの説が存在するが、特筆すべき説の一つに、柳田國男が「イヤ」や「オヤ」は祖霊が宿る場所を意味するというものがあり、これは後に漢字を当てて地名として使用されたとされている一方、別の視点から「祖谷(いや)」を井戸(イ)と谷(ヤ)を組み合わせ、川の流れる谷を表すという解釈も示されており、さらにはその地形的な特徴と歴史的背景を考慮した説として、隠れ里や平家の落人が秘かに住む場所として伝えられた祖谷のかずら橋の伝説やそれに伴う文化・風習がその地名に影響を与え、固有の音や表意的な意味合いを持つに至った、という複数の視点が地域の歴史や自然との密接な結びつきを象徴するものとして語られている。