【袋(フクロ)】

意味

川が大きく蛇行したため、川に囲まれて袋のようになったところをいう。

川袋、池袋、沼袋

水害

歴史地名アイコン 歴史地名
現代地名アイコン 現代地名
詳細説明

「袋(フクロ)」に関連する地名の由来については、これまで多くの地域で地名として使われてきた「袋」が持つ地形的な特徴や語源に注目されるところであり、例えば、嵐山町においては、杉山村の川袋や大袋が川の合流点にできた地形、つまり市の川と粕川が一部の地域で挟まれて「袋」のような形を作っていることに由来するとされ、さらに全国的にも、川が蛇行して袋状の地形を作ることから命名された例が多く見られることが分かっており、しかし、「袋」という言葉自体の由来は実は袋の形状に基づくのではなく、「ふくれる」という言葉と同じ語源を持ち、海岸線が湾曲して膨らんでいる様子を指して「フクラ」と言われたことが由来であるが、この「フクラ」が山地において水流が屈曲している場所を示す言葉に転じる一方で「フクロ」という地名は水辺の平地を指すようになり、そこで語源は同じでも指し示す地形が異なっていたものが定着したため、「フクロ」という地名が広まり、それによって市の川の改修前などに見られた顕著な湾曲がさらに川袋などの地名として残ることになり、これは他の場所でも類似の地形による命名が行われたことから、関東から東北にかけて多くの「袋」地名が存在し、特に東京都豊島区の池袋など代表例となっているが、いずれも川による地形とその湾曲やふくらみが重要な要素となり、同様に、東京都中野区の沼袋では、かつての沼地であった特徴に基づいた名が付けられ、語源的には「膨らむ」様子を意味するのが本質的な意味合いであることが強調される。