【島(シマ)】
意味
標準語では水に囲まれた陸地の意味、他から区分され範囲を限定されたものを一般にシマという例もある。
例
舟島、宿ノ島、千津島、金井島、吉田島、牛島・下島
他
水害
歴史地名
現代地名
詳細説明
「島」という地名の由来に関しては、全国各地に見られるその多くは海に浮かぶ孤立した地形を連想させることから名付けられたものだけでなく、内陸部においてもその響きが村の古い歴史を感じさせることから、川沿いや耕地周辺の一定の領域を指し示すものとして使われることがありますが、特に興味深いのは、隠岐国において「島」という地名が持つ由来であり、これは『古事記』や『日本書紀』に記述された神話に基づき、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)や伊弉冉尊(いざなみのみこと)が生み出した「隠岐の三子洲」という表現から導かれており、ここでは親島である島後(どうご)が、子島である島前(どうぜん)として知夫里島、西ノ島、中ノ島を率いるという伝承に基づいて島全体が「隠岐」と呼ばれるようになったとされていますが、加えてこの地名には、天照大神(あまてらすおおみかみ)がその地に立つ大きな木を「美しき御木(おき)」と称賛したことに由来するという伝承も加わっており、これが「沖の島」としての原義につながったとされていますが、なぜ最終的に「隠岐」の漢字を用いるようになったのかについては明確には解明されていないものの、こうした神々の伝説や自然の景観との結びつきが、今日もなおその地域名として残存する大きな要因であると考えられます。