【沢（サワ）】

「沢 サワ」という地名は、日本全国で多く見られる共通の地名であり、その由来は地形や地勢に大きく関連しているが、大きく分けて二つの意味合いがあることが多く、一つは「山の沢」として谷川の周辺や山中の小さな谷を指し、もう一つは「平地の沢」で低地に停滞水がありアシやマコモなどの水草が生えている湿地や旧河道のような場所を指すことが多く、これらの特徴はかつて人々が水の豊富さや自然環境を観察し、生活と結びつけて地名を付けたことに由来しており、そのため、沢の多い地域では地名として「○○沢」や「○○澤」というように使われ、またこれらの沢に沿って開けた田畑は「沢田」と名付けられ、その入口を「沢口」と呼ぶこともあるなど、地理的環境が直接的に地名に反映されている事例が多い。