【女子(ジョシ)】
意味
尾張の大領主に七人の娘がおり、領主はその娘達を七ケ所に嫁がせ、嫁ぎ先を「一女子」~「七女子」とした。
例
二女子、四女子、五女子
他


詳細説明
愛知県名古屋市の中川区に存在する地名「二女子」「四女子」「五女子」は、その昔、尾張の大領主が七人の美しい娘たちを持ち、それぞれ長女から七女まで嫁いだ先の土地に名を残したというロマンチックな伝承があるとされ、「二女子」は「ににょうし」、「四女子」は「しにょうし」、「五女子」は「ごにょうし」と読み、これらの地名には仏教用語「老若男女(ろうにゃくなんにょ)」と同じく、呉音読みが用いられている点が特徴的であるとともに、このような順序に関しては1816年に刊行された地誌の研究書「尾張地名考」にも触れられているが、「一女子」「三女子」「六女子」「七女子」に関する地名は現在残っていないことから、それらは歴史の中で消滅したのではないかと推測されている。