天正十八年（一五九〇）家康江戸入部直後に青山忠茂が邸地を賜り、これが青山の地名の起こりとなっている。

地名の由来は説が多く確定できないが、江戸期の説の多くは「茜山へ上る坂」からの赤坂をとる。

地名の由来は、川・海に近い低地で短い草が浅く生うる地であるからとする説が一般的である。

戦国期の小田原衆所領役帳に「阿佐布」と見えるのが所見。「麻布」の表記があらわれるのは元禄期から。

古川が改修されたが、その折の十区に分けられた工区の十番目に当たるところからそう呼ばれたという。

物部氏に関係する地名と言われ、当地にある味鋺神社に祀られている宇麻志麻治命、味饒田命に由来する。

古くは現在の高市郡明日香村西北部（大字飛鳥付近）の地名。

町名は、鎌倉時代より歌道、蹴鞠道を家業とした公家飛鳥井家の別邸があったことに由来する。

右京区嵯峨の二尊院より念仏寺に至る小倉山東北麓一帯の総称。由来は「徒し」によるとの説もある。

現在の左京区・東山区にまたがる東山連峰の華頂山の西麓の一帯をいい、粟田口を冠する町名が多く残る。

久米島仲里村にあるイーフビーチはリゾート地として知られている。イーフとは方言で泥土を意味する名称。

生駒郡法隆寺付近の古代地名。斑鳩は鳥名。旧大和川辺の「上宮」（旧村名）には聖徳太子の葦墻宮があった。

東山区柿町通大和大路東入の町で、平清盛の弟で池大納言と通称された平頼盛の邸宅があったことによる。

『和名抄』山辺郡石上郷で「石上神宮」「石上坐布留御魂神社」などの記事がみえ、古代史実の豊かな地域。

ヤはヤツ・ヤトと同系列の地名で、湿地を意味するヤチ（谷地・萢）から出たものではないかとされる。

上京区新町通一条下ルの町で鎌倉時代に五摂家の一つで一条実経を祖とする一条家の邸宅があったことによる。

慶長年間に角倉了以が高瀬川の開削を行った際、最上流の船溜である一之船入りが設置されていたことによる。

町名は、室町幕府の四職の家の一つとして権勢を誇った一色家の邸宅があったことによるという。

「一色村」と「下社村」が合併されたとき、双方から「一」と「社」をとって「一社」とした。

猪子石神社と大石神社にある石の名前に由来する。石の名前の由来は、猪の形に似ていることから付いた。

高市郡明日香村から吉野郡に至る峠。芋峠（妹峠）のイモは疱瘡のことで、疱瘡祓いをした峠であろうか。

桜井市西南部一帯の古代地名。「磐余」は表意、「伊波礼」は表音用字である。

地名の由来は古代末から中世にかけての牛馬牧に関連するものとされる。上野の大胡氏が牛込氏を名のる。

長岡京や平安京の造営に技術と経済力をもって大きな役割を果たした秦氏の根拠地。

大和平野東南方に位置する「宇陀」には縄文遺跡が分布し、『記・紀』『万葉』地名が多い。

方言ではウフドウと訓む。ドウは浅い皿のようにやや窪んだ地名を指す名称である。

中京区錦小路通鳥丸西入ルの町で、町名は祇園会に際して占出山を出すことによる。

オーのつく島は奥武島となり、沖縄には七つの島が見出されている。

上京区新町通一条下ルの町。当地は平安京官衙の皇親の名籍のことをつかさどる正親町があったことによる。

沖縄は中山の一部、あるいは沖漁場などの説がある。琉球は、古くは沖縄を大琉球、台湾を小琉球と呼んだ。

神田川にかかる和泉橋の南にあった池。星巌の玉池吟社と千葉道場はお玉が池の名を高からしめた。

天理市旧大字。小峠のことであろう。竹内峠の扇状地に立地する。

御室の名は宇多上皇が自身が建立した仁和寺境内に延喜四年（九〇四）に室（御座所）を営んだことによる。

「各務」という地名は、金属による鏡（銅鏡）などを作る鏡作部がいたことによるというのが定説。

奈良市の春日山・春日野は『記・紀』『万葉』地名として有名。春日はカ（接頭語）スガ（洲処）説が有力。

『日本書紀』以来の古地名である葛野によるとも、湯津柱の樹があったことによるともいわれている。

葛城は大和平野西南、金剛・葛城・二上山東麓一帯の地域で、蘇我氏の本居の地であった。

六波羅裏門通柿町下ルの町。平氏一門で、門脇中納言と呼ばれていた平教盛の邸宅があったことに因んでいる。

金山彦命と金山比売命の二柱を主神として、金山神社には金属の神々が祀られている。尾張鍛冶の発祥地。

「掃部寮（かにもりのつかさ）」に由来する。掃部寮とは、役所の名前で宮中の掃除の担当部署を意味する。

海岸の砂浜堆積物を兼久と称し、その場所も兼久である。浜堤や砂丘が発達し、そこに集落が立地している。

北区の北東部のほとんどを含む地名で、地名の由来は上賀茂神社（賀茂別雷神社）が鎮座することによる。

社（やしろ）郷と呼ばれていましたが、後に矢白神社を中心に上社村と下社村ができたことが由来。

天正十九年に豊臣秀吉がお土居を築造してのちに開通した南北の通りで、寺町通と鴨川の間を走っている。

下京区四条通鳥丸西入ルの町で、町名の由来は応仁の乱以前より、祇園会に際して函谷鉾を出すことによる。

山科盆地の南に位置し、西部は山地、東部は平地となっており、平地部に地名の由来となった勧修寺がある。

地名の由来は不明。伊勢神宮の神田があった故とする説や御田を神田明神のものとする説もある。

井の頭池を水源として流れ出し、途中善福寺川・妙正寺川を合わせて江戸市街へ入る川で神田上水と呼ばれた。

四谷見附の南の外堀に面して喰違見附がある。ここから東へ向かって清水谷へ下る坂が紀尾井坂と俗称された。

京都の代表的な広域地名。現在では祇園社の門前の四条通を中心とした鴨川東の花街町を意味することが多い。

慶長の頃、朝鮮通信使接待のためにこの橋のたもとで大量の雉子を飼ったのでこの名が出たという。

ほぼ北は北大路通、南は今出川通、西は東大路、東は白川の流れに添い山間部も含む地域。

天満宮の創始以前は、平安京大内裏の北の野という意味で北嵯峨付近までを含む広い範囲をさしたと思われる。

キトラ古墳は明日香村大字阿部山小字「上山」にある。「キトラ」は「北浦」付近の地名であった。

キナとは焼畑を意味する地名で沖縄県だけでなく各地に分布する地名である。

現在も衣笠を冠する町名がのこる。衣笠山山麓一帯を総称する地名で律令制下では上林郷の区域に入っていた。

「岐」は岐路や多岐の用語の通り、分かれるという意味。「阜」は大きいや丘・岡の意味。左右を見渡せる岡。

通り名は、この町筋に大坂・伏見からの材木・樵木・炭などを搬入・販売する店舗が多くあったことによる。

明治二年に開校した教業小学校を核とした、北は二条通、南は三条通、東は堀川、西は神泉苑通の地域をいう。

ミヤコ（宮処）は天皇の居所をいう。京、京洛、洛中、京師、花洛などさまざまな呼称が用いられてきた。

橋名の由来は不明であるが、俗には日本橋から京をめざす道の最初の橋であるからと伝えられている。

吉良の名は八ツ面山に産する雲母（きらら）に由来する。中世には足利氏族の東条吉良氏が領主を務めた。

城の方言はグスクである。遺構、遺跡、聖域としてのグスクの定義は研究分野によって異なる。

田安御門前から俎橋へ向かって下る坂。急な坂に土止めが九段しつらえられていたのでこう呼ばれたという。

御用水の建設に貢献した愛知県土木課の黒川治愿（はるよし）技師の名前によったものに由来する。

沖縄本島中部の北谷町の村落。桑江の集落はその背後の台地の崖下の低地に立地していたことに由来する地名。

由来は小石の多い川に発するとされる。この地域を西北から東南へ流れる谷端川を小石川とするものである。

地名の由来は国府（府中）へ向かう道に沿うという国府路町が後に表記が変わって麹町となったものであろう。

国府宮は「尾張大國霊（おわりおおくにたま）神社」と言い、尾張国の総社。

熱田神宮に献ずる土器を作っており「御器所」という地名がつけられた。昔は「村雲の里」とも呼ばれていた。

名古屋市の西側は低地で洪水の被害が多く、安住の地を求め山深からず水多からずの高針を「極楽」とした。

天正十九年（一五九一）の豊臣秀吉の都市改造の際に開通した通り。

現御所市東部、JR「吉野口」駅、近鉄「葛」駅付近。曾我川流域の渓谷が古代の巨勢郷であった。

小伝馬町は江戸府内の伝馬御用をつとめた。各種の大きな問屋が密集した町並みであった。

上京区室町通下長者町下ルの町で、町名は五摂家の一つの近衛家の邸宅があったことによる。

昔は小牧まで海だった時期もあり、近くを通る船がこの山を「帆を巻いた」ので帆巻山と呼び、小牧山になる。

垂仁天皇の子である大中津日子命を祖とする許呂母別が、三河国加茂郡に住み着いたことに由来。

愛宕山など背面の山々が険しいからとも、またサツガツ山（嵯峨山）の名を移したものともいわれている。

栄は元々、栄生の地名に由来する。「サコ」という地名はもともと「狭いところ」という意味。

景行天皇が伊勢に行った際、可愛がる猿が悪さをし、伊勢の海に放り投げたら鷲取山に逃げたことが由来。

北葛城郡広陵町。『和名抄』讃岐郷で式内讃岐神社鎮座地。旧国号地名。

御所市内に「蛇穴」と訓む村（大字）がある。サラキは「新来」「今来」のこと。

平安京造営の時に開設された三条大路に該当する東西の大路。

磯城島は「神武紀」の「磯城邑」、崇神・欽明天皇の師木島大宮（『紀』）、磯城島金刺宮の所在地。

地名の由来は、湯島・本郷台や上野台の下に連なる湿地状の低地という意と解される。

地名の由来には諸説あるが、目黒川の下流を古くは品川といい、それがこの一帯の地域名となった。

地名の由来は不明。武蔵野台地の東下側の海退沖積地に短い芝生の生うる地という意味ではないかとされる。

現在の葛飾区柴又。柴又八幡社には五世紀末～六世紀前半頃のものと思われる古墳が保存されている。

正式には西新屋敷傾城町というが「島原」の通称のほうがよく知られた。通称の由来は、島原の乱による。

賀茂川と高野川との合流点の三角地帯で、下鴨神社（賀茂御祖神社）を中心とする一帯。

豊臣秀吉の聚楽第が存したころ、その重臣加藤清正の邸宅があり、彼の役職「主計頭」に因んでいるという。

古代から近世に至るまで官庁街であった。明治八年に主税寮の跡地に因み名づけられたという。

通の名は豊臣秀吉により、現在の正面通本町に完成した方広寺大仏殿の正面の通りにあたることによっている。

尾張の大領主に七人の娘がおり、領主はその娘達を七ケ所に嫁がせ、嫁ぎ先を「一女子」～「七女子」とした。

昔中国の明国から帰化した「張振甫」という医者の名前に由来する。

中京区新椹木町通二条上ルの町。高瀬川の開削に従事した角倉家の屋敷が設けられ、町名となったという。

須田・住田・隅田といろいろに表記され、その経由地をとった名といわれるが不明である。

通りが西南に向かっていて富士山がよく望めたため駿河の名がついたとされる。

お茶の水の神田川が掘り割られたため、本郷台地から切り離された南側の神田台の呼び名。

五軒家新田は間米村の「本郷」に対して「前郷」と呼ばれるようになり、それがいつの間にか前後に転訛した。

千本の名は、蓮台野への道に供養のために千本の卒塔婆が建てられたことによるとされる。

禁中雑色を勤めた柳下若狭らが浪々してこの地に来り住みついたことから雑司ヶ谷の名が生まれたと伝える。

染野は北葛城郡當麻町（現葛城市）の大字。名所石光寺所在地。禁野の下略語であろう。

九世紀後半に醍醐寺を開創した聖宝が、今の醍醐山に登った時に美味な水を得たことによって名付けたという。

地名は東北に位置する大将軍八神社に由来する。吉凶をつかさどる神として、また武神としても信仰を集めた。

町全体が替地をもらって強制移住させられることも多く、その場合はその町は元の町名を背負って移動した。

大和平野西部、大阪府との境界、二上山東麓に立地する。『和名抄』の当麻郷（多以末）である。

石灰岩が分布する地域にみられる地名（方言名テーラ）。溶食地形のドリーネ、洞穴を意味する地形地名。

昔、前津までが海で北に汐見山と命名された、小高い山の尾張名勝があり、高岳院が建てられたことが由来。

北区の広域の地名でその名の由来は近在に天峯、鷲峯、鷹峯の三峯があり、鷹網を張って猟をしたからとする。

二本榎の高台を縄手道が通っていたため高縄手とよばれたが後に手が略されて高縄＝高輪となったとしている。

通り名の由来は天正十九年（一五九一）に室町通二条より新京極通蛸薬師堂による。

知立神社の御祭神とされる伊知理生命に由来する。鎌倉期に「智鯉鮒」、江戸時代に「池鯉鮒」と呼ばれる。

県内、唯一の一郡一村名（現在奈良市）。大字は月瀬と書く。ツキ瀬はいわゆる「たぎつ瀬」のことである。

寛永年間、漁師たちにこの干潟が与えられ、ここに漁家が立ち並び、生国の名をとって佃島と名づけたという。

由来は諸説あるが、長崎県の対馬と関連する。この島は二つの島から成り立ち、対馬は津島から名を変える。

桜井市三輪、大神神社前、小字「大鳥居」、同「椿井」付近の地名。椿市の「市」は「地」の意か。

「つるま」という地名に「鶴舞」の漢字を当てた。水が流れる場所を意味する「水流間（つるま）」を由来。

平安京の最東の東京極大路にほぼ該当する南北の通りで藤原道長の土御門殿や源融の河原院などが建っていた。

平安京の条坊では、銅駝坊の東部に位置することにより命名された。

文化元年（一八一二）藩は新田の御替地を道徳とし農民に与えた。方針が「道義を以て徳を施す」に由来する。

桜井市、談山神社鎮座地。タムは地形のタワんだところ、タワの峰の意であろう。

トウバルは地形に由来する地名で平坦な場所、あるいはその一帯では比較的平坦な場所であることを意味する。

現町名の由来は、祇園会に際して、当町より蟷螂山を出すことに因んでいる。

方言で「チグチ」といい、やがて渡久地という港のある地名に転じた。

現在の南区・伏見区にまたがる地名で、『和名抄』に見える鳥羽郷によっている。

全国的にみると約三百例の十三塚がある。烽をあげたことから、形式化して十三塚をつくるようになったか。

昭和三十四年（一九五九）に拳母市から豊田市に改称、のトヨタ創業者の人名が由来。

信州高遠藩内藤家の屋敷地が上地となって町屋が設けられ、また宿駅が、元禄期に至って新規の設置をみた。

明治時代に入り民有地となり、明治八年、中務省の跡地に因んで現町名が命名されたといわれる。

下京区四条通烏丸東入ルの町で、町名は祇園会に際して、当町から長刀鉾を出すことに因む。

中世、武士の館の「根古屋」に由来する。尾張一帯には無数の根古屋が点在する。戦国時代の要となっていた。

「ナラ」は奈良のほか那羅、名良、平などと表記される。平面化した処、ならされた処の意と思われる。

天長七年閏十二月に、淳和天皇が清原夏野の双岡宅を訪れたという記事が地名のみえる早い例と思われる。

隅田川の東、大横川が北十間川にぶつかる地点に架けられた橋。橋名は業平天神・業平塚によったものである。

東海道を歩いていると、海の鳴る音が聞こえてきたということに由来。

錦小路東洞院には魚市ができ、さらに江戸時代には特権的な地位を確立し、錦市場として活況を呈した。

昭和六年の右京区の誕生による京都市への編入に際して、西京極と称するようになった。

地名の由来は応仁元年に勃発した応仁の乱の際、山名宗全が率いる西軍の陣が置かれたことによっている。

江戸城の東側の下町低地の広域地名。慶長八年、日本橋川が切り開かれ、それに架してこの橋も誕生した。

町名の由来は豊臣秀吉による聚楽第の建設の時、秀吉のブレーンであった黒田如水の邸宅があったことによる。

界隈に人形師が多かったことからくる俗称で、操り人形芝居が行われたのでこの名が起こったともいう。

由来は奥州街道の駅路に近く博労が多く住んでいた、または博労頭の高木源兵衛らが住んでいたからともいう。

桜井市の拍瀬渓谷は大和平野東南部、伊賀・伊勢国に通ずる伊勢街道の「長谷」である。

京橋川の下流をいう。寛永年間（一六二四～四四）に通船のために掘り割られたものである。

那覇市若狭町にある波上宮が位置する琉球石灰岩台の断崖にグスクがある。花城の漢字を当てている。

将軍の親衛隊ともいうべき大番組・書院番組などの旗本の屋敷地がおかれ江戸城の西の固めの役割を果たした。

北葛城郡広陵町大字。『延喜式』の押坂彦人大兄皇子の成相墓の所在地と伝える。成相は一に疋相とも書く。

当初は干物町と称していたが、徳川義直が当地を通過した際、末代まで繁栄する場所である意味を込め命名。

古語辞典に、「泥」のことを昔は「ひぢ」と呼んでいた。

高市郡明日香村大字。檜隅、檜?とも書く。『和名抄』の檜前（比乃久万）郷で、旧坂合村地域の旧称。

漁民が海苔のために海の中に立てる竹の小枝から「ひび」がたつ入江から日比谷という地名に転じた。

「百万遍」と通称された知恩寺をさすが、知恩寺が建つ東大路通と今出川通との交差点の呼び名となっている。

尾張へ流された藤原師長が娘と親しくなり、都に戻る際に琵琶を与えるが、悲しむあまり入水したことが由来。

幕府の管僚家斯波義将が兵衛府の唐名である「武衛」と称したことにより町名となった。

橿原市耳成山東麓に「笛吹」、中つ道を北上して磯城（城下）郡村屋神社前にも「笛吹」の小字がある。

慶長元年（一五九六）摂津出身の深川八郎右衛門ら六人が深川村を開いたと伝えられている。

上京区千本通下長者町下ルの町で、町名の由来は豊臣秀吉の重臣福島正則の邸宅があったことによるという。

地名の由来は巨椋を枕に伏し見るような地形だから、また、伏流水の豊富なところであったからなど諸説あり。

千本通五辻上ルの町で、町名は今宮神社の祭礼に牡丹鉾を出すことにちなんでいる。

江戸初期から湯島・本郷地区には有名な薬局が多く、現在の薬商・医療機器商の多い町のルーツとなっている。

ホンジョまたはホンジョウと呼ばれるので荘園地名に関係あるかと思われがちであるが痕跡はみえない。

人家が鴨川の先端に位置するところから、ポルトガル語「ポント」から生まれた呼称ともいわれている。

沖縄には二つの異なった赤色土壌が広く分布しており、いずれも真地と呼ばれている。

仲松弥秀は『マキヨ村落攷』で、マキとは同一血縁集団あるいはその村落名であると定義している。

見附とは不審者を見つける警備の場の意とされる。外堀に面した外郭の門が何々見附と称されることが多い。

三盛町の名は、清盛の邸宅とともに平家一門の頼盛、教盛の邸宅も営まれていたことによるものとされている。

「ミワ」の地名起源は、意富多多泥古命と活玉依畏売に因む神婚伝承がみえる。

ミンナジマは、サンゴ礁（裾礁）に囲まれた隆起サンゴ礁がつくる標高二〇メートルほどの低平な島である。

低湿地の中に微高地が連なり寺島・牛島と呼ばれた地を、浅草側から眺めての総称として向島と呼んだという。

延暦十四年（七九五）に桓武天皇が「紫野」に遊猟に訪れた記事が史料上にみえる早い例である。

名前の由来については宝暦十二年（一七六二）の『京町鑑』は、室があったことによるとしている。

地名の由来は不明。一般には馬畔説がいわれる。一方、古刹目黒不動が存在することに因むとする説もある。

伏見区の町名。豊臣秀吉の養子ともなった羽柴（池田）長吉の屋敷が構えられていたことによる。

薬師如来を本尊とする薬王寺の所在地。施楽田（薬園）に関係する地名ではなかろうか。

「八事」は「岩之田（やがた）」が鎌倉時代から室町時代にまでに転訛したもの。

柳馬場は応仁の乱で原野となっていた二条通ぞいに、織田信長が整備し馬場として柳の樹を植えたのが始まり。

江戸時代に「弓矢場」が置かれたことに由来する。「指矢場」とも言われ、弓矢を射る訓練場が存在していた。

『山州名跡志』は当町付近に丘・谷といった山里の景観の風情に似せた庭園が造られていたことによる。

山科盆地のほぼ全域をさす広域地名で、『和名抄』では山城国宇治郡の郷として記載されている。

古くは京都と奈良を結ぶ大和街道にあたるのでこの名があるという。

町名の由来は、応仁の乱の西軍の大将、山名宗全の邸宅があったことによる。

江戸開府当初、当時まだ入江だった岸に、オランダ人ヤン・ヨーステンが屋敷を賜っていたことに因む。

方言でもヤンバルという。沖縄本島北部の名護市を含む国頭郡の俗称である。

吉野の吉は美称で、「よい」「美しい」の意が含まれ、「吉」を用いた地名・人名は極めて多く分布する。

江戸唯一の幕府公認の遊郭があったところ。

古く甲州街道沿いに茶屋としての人家がわずか四軒だったために四家の名が転じて四谷と表記された説がある。

海岸地名を表す呼称の一つに与那地名が挙げられる。

学区名は小学校が柳馬場通御池上ルにあるところから、その通り名に因んで付けられた。

その名の由来は、東山の麓原（山麓）の転訛したものとも、髑髏原に因むものともいわれるが確証はない。

由来は飯倉六本木あたりに松の大樹が六本あった、また竜土六本木方面に松の古木が六本あったからともいう。