【三輪（ミワ）】

美和という地名は、「古事記」に登場する神話に由来しており、奈良県桜井市の三輪山に関連していますが、この地名の由来には、古代日本の神話に登場する大物主大神（おおものぬしのおおかみ）と美しい乙女である活玉依姫（いくたまよりひめ）の恋物語が深く関係していて、姫を訪ねる若者の素性を探ろうとした両親が、彼が着た衣の裾に針を通した糸を刺して、その糸が鍵穴を通り、神の社まで続いたこと、その糸が三巻き（三勾）だけ残っていたことから、「三巻き」を意味する「三輪」という地名が付けられたと伝えられています。この伝説は、大和・三輪地方に伝わる「オダマキ型」の説話の典型例でもあり、その神秘的な物語は多くの人々の興味を引きつけるとともに、三輪という地名に深い意味と神聖さを持たせており、地域の文化的背景や信仰と結びついているのです。