【小野(オノ)】
意味
山腹など小高い場所の緩やかな斜面をいい、字義通り小さな野原である。小野氏の氏族ともかかわっている。
例
小野、大野
他


詳細説明
小野(オノ)という地名は、元々は普通名詞である「野」に、接頭語「小」がついて形成されたもので、野原に近い意味を持っていたが、やがて固有名詞としての定着を見せたものであり、中世以降、各地に見られる「小野」という地名や地名の古称には、しばしば歴史的背景や著名な人物の関与が見られるが、例えば京都市山科区の小野は「随心院」があることで知られる地であり、その付近は平安時代には小野郷と呼ばれ、小野小町が生誕した地であると伝えられ、また、兵庫県小野市は市制施行時に小野町と周辺の1町5村が合併したことに由来しており、古くから一柳氏の城下町として繁栄していた他、福島県の小野町は9世紀に陸奥守として赴任した小野篁がこの地を開拓し、それが町名の由来になったという伝説が存在する。