【化野(アダシノ)】

意味

右京区嵯峨の二尊院より念仏寺に至る小倉山東北麓一帯の総称。由来は「徒し」によるとの説もある。

化野

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詳細説明

京都市右京区に位置する化野(あだしの)は、小倉山の東北麓を含む嵯峨地区一帯を指す地名であり、その名は「無常の野」の意から来ており、古くはその風葬地の歴史にちなみ東の鳥辺野、北の蓮台野と並んで京の三大葬地のひとつとして知られ、名の由来には「徒然草」にも言及されているように人の世のはかなさを象徴するものとして捉えられる一方で、近世には火葬場としての役割も果たし、その後、阿大志野や徒野という表記も用いた過程を経て、今日では嵯峨鳥居本化野町にその名が残され、無縁仏約8,000を祀る化野念仏寺がその地に建立されるなど、長きにわたり霊の憩いの場としての役割を持ち続けている。