【谷戸(ヤト)】
意味
丘陵地や台地の間の低湿地
例
広ヶ谷戸、馬喰ヶ谷戸、北宮ヶ谷戸、海老ヶ谷戸
他
水害・崩壊
歴史地名
現代地名
詳細説明
「谷戸(ヤト)」という地名は、関東地方の丘陵地帯を中心に数多く見られ、その由来は「平地が山に入り込んだところ」を意味し、関東ローム層によって台地に蓄積された地下水が丘陵地の縁で湧水として現れ、それが細長い谷状の地形を形作り、谷底では水の豊富さから古くから稲作が営まれてきたものの、都市化が進む中で開発が進み、元の自然形状は急速に失われ、「谷戸」は都市近郊において田畑や公園、一部では依然として自然保護区として保たれている状況であるが、かつてこの名称が日本で最初に記されたのは『常陸国風土記』において「夜刀」とされ、昔から山間部よりも緩やかな地形として親しまれており、また宮崎駿監督の『となりのトトロ』の舞台にもなったように知覚が強く喚起される文化的な背景を持ち、地名としては小字単位で全国に残存し、特に関東地方、さらに東京都心部よりも郊外の八王子や町田を始めとする多摩丘陵では多くの「谷戸」が確認されているが、これらの谷戸は閉じられた空間でありながら歴史的に重要な土地であり、人々の生活と信仰と深く結びついてきたことが知られている。