人物の地名

古代に大陸や朝鮮半島から渡来した人々の定住に起因する地名で、技術や文化の伝播を象徴する。

アヤ

四、五世紀頃にわが国に渡来した楽浪・帯方郡の人たちのうち中国系と称した人びとを一般に漢人とよんだ。

イマキ

イマキとは新参の意。五世紀後半以後の中国系渡来人を「新漢人(今来漢人)」といった。

ダルマさん
ウズマサ

秦氏の別称。禹豆麻佐の音を太秦と表記した。「太」は「大」と同じであり、秦氏の本家を意味した。

カラ

カラは朝鮮半島をさす場合と、中国の意味で使用する場合がある。また大陸系の建造物に因む地名もある。

クダラ

朝鮮半島の南西部にあった王朝名。『三国志』東夷伝にみえる馬韓五十四国中の伯済国がその前身である。

クレ

一般的には、中国江南地方の呉の国をさすと考えられるが、朝鮮の高句麗の句麗をさすという説もある。

ダルマさん
コマ

狛、高麗、巨麻、許麻とも書く。狛の地名は高麗の借字で、もと高句麗系渡来人が多く居住したことによる。

シラギ

朝鮮半島では新羅と書きシラギ・シンラ・シラともいう。朝鮮、慶州を都とした朝鮮最初の統一王朝名をいう。

スエ

須恵、陶などと書く。須恵器の製作をもって大王に仕えた集団の名称に由来する。

スグリ

古代の渡来人の称するカバネ(姓)。韓国の古語では村長の意味といわれる。勝姓と村主姓に分けられる。

ニシゴリ

古代の職業部である錦織部に由来し、ニシゴリはニシキオリの約まったもの。

ハタ

機織りのハタに由来するという説、朝鮮語のパタ(海)に由来するという説があるが後者が有力視されている。